温かい手で治療をします
世田谷区桜新町の鍼灸、菜の花はりきゅう治療院の長谷川です。
今日は、治療家にとって大切なもの・・「手」について書こうと思います。
私たち鍼灸師は、「手」を使って患者さんを治療しています。
痛い場所を確かめるのに患部に手を当てたり、身体の状態を知るために脈やおなかを診たりします。そして、治療のために鍼やお灸をするのも手を使って行っています。
このように、治療をするために「手」はいろんな働きをしてくれています。
私も、学生のとき、「治療家になる」と宣言したときから、先輩の先生方から「今まで以上に手を大切にしないといけないよ」と言われたものです。
そして、治療家の手になるには技術修練ももちろんなのですが、もう一つ、なくてはならない要素があります。
それは
手が温かい・気持ちがいい
ということです。
私も、今は「先生は手が温かいですね~」と褒めていただくことが多いですし、うつ伏せになっていただきお灸をしていると、眠ってしまう患者さまも少なくありません。
「お灸の温かさはよくわからないけど、手の温かさはすごくわかる」という、お灸をしのぐ手になりました(笑)
こんな私の手ですが、学生の時はそんなに温かい手ではありませんでした。
どちらかというと、冷たいほうだったと思います。
手の大きさも、小学校高学年並に小さいし、肉厚でもありません。
ところが、自分でも自分の鍼治療をしながら、患者さまの治療をするようになってからだんだん温かくなっていきました。
「温かくて気持ちがいい手だ」という言葉をいただくようになったのは、臨床に出てから2年目のことです。
この言葉をいただくようになって「ああ、やっと手が出来てきたのかなぁ」と思ったものです。
不思議なのですが、手が冷たい日があっても、患者さんに鍼をすると、すぐに手が温かくなります。
身体の自律神経には、 「活動する神経」と言われる交感神経と、「休む神経」と言われる副交感神経があります。
交感神経が積極的に働くと、身体は緊張するので手の血管が収縮します。手の血管が収縮するということは、血流が減りますので手は冷たくなる。
反対に、副交感神経が働くと、身体はリラックスするので血管が拡張して、血行がよくなりますので、手が温かくなります。
このように考えると、私は患者さまの身体に触れることででリラックスさせてもらっているのかもしれません(^^)
つい眠ってしまうような温かい手の治療を、ぜひ体験してみてくださいね。
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